こんにちは。東京相双化計画 編集部のゆうかです。
2023年5月28日(日)に、西小山にあるCraft Village NISHIKOYAMAで第1回目となる「皆福」が開催されました!
第1回目「皆福」開催の様子はこちら↓
記念すべき第1回目の皆福を終えて、お料理の美味しさの秘密、準備の裏話や皆福に対する想いなどを、皆福の女将のみなふくさんにインタビューさせていただきました!第1回目の皆福は、女将の人柄が表れた、居心地が良くて本当にわくわくするようなイベントでした。
記事をお読みいただいている皆さまにもお伝えできるよう、インタビューの様子できるだけそのままお届けしたいと思います!
まずは、第1回目の皆福お疲れ様でした!ありがとうございました!
(みなふく)こちらこそありがとうございました!皆様のおかげで開催できたっていうのが、何よりも嬉しかったです。
(ゆうか)すごく楽しかったです。
皆福を始めようとしたきっかけを教えてください。
ふくしま未来創造アカデミーのフィールドワークがきっかけで
(みなふく)ふくしま未来創造アカデミーのフィールドワークで考えつきました。
まさにあの発表会で話した、アカデミーのメンバーが細く長く続く場所、つながっていく場所という意味と、もう一つは関係人口っていうとちょっと堅苦しいんですけど、福島と関係人口を結ぶ拠点、ハブみたいなつながる場所として作れたら良いなって思って考えました。
(ゆうか)もともと料理はお好きなんですか?
(みなふく)食べることも作ることも大好きで。特に地元で採れたものとか、郷土料理が大好きなんです。なので今回の皆福企画は、うまく噛み合ったかなと思っています。地元のお料理も、旅行に行った時に食べてみて、美味しかったら、本とか図書館で調べたりして作ってたりとか。なので物産館に行くのも好きなんです。
家庭菜園でつくった新鮮な野菜で郷土料理を提供してみたい
(ゆうか)家庭菜園もされていると伺いました!
(みなふく)そうなんです、10坪でやっていて。
(みなふく)せっかくだったら新鮮なもので、郷土料理を提供できるってなったら素敵だなって思っています。今回は、サラダの上に家庭菜園で採れたフェンネルというハーブを使いました。
埼玉でやっている家庭菜園の隣に直売センターがあって、今回お出ししたお料理は、そこの野菜をたくさん使っています。
(ゆうか)いつか「皆福」自体も福島での開催もしたいねって話がでていましたよね。
(みなふく)そうなんですよね。本当に、ポップアップで良いのでやりたいです。地元の方も来てくれたら、色々お話もできますし…!
(ゆうか)絶対楽しいですよ〜!やりましょうー!
準備期間で大変だったことがあったら教えてください。
映えて割れない食器選びと、レシピを悩みながら考えました。
(みなふく)まず調理ができない場所だったので、事前に全部作って持っていく、食器を全部持っていくというのが大変でしたね。自宅から会場までの距離も遠かったので、割れなくて、見栄えがして、ワンプレートで出せる食器選びに悩みました。あとは、ワンプレートにした時に「映える」レシピを福島の郷土料理縛りで考える、っていうのも結構悩みながら決めました。
(ゆうか)へぇ〜!木のプレートとか、お豆が入っていた陶器とか、全て自前なのですか?
(みなふく)そうなんですよ〜。ああでもないこうでもないって悩んで決めたんです。あとプレートに付けていたメニュー表は、4月にみんなでhacobbaさんで夜ご飯をいただいたときに似たようなのをみて、いいなと思ったので作ってみました。
(ゆうか)お料理の試作も、何回も繰り返されたのですか?
(みなふく)そうですね。お店やホームパーティだったら、その場でちょっとお醤油足して…とかのアレンジができますが、今回は味を決めていかないといけなかったので、かなり試作しましたね。あとは衛生的に、生ものは避けるとか…。ケータリングに似ているのかもしれませんが、そういうのがはじめてだったので、それが新たな苦労でした。
特にこれは自信作!というお料理はありますか?
かつおの焼き漬けです。あの柔らかさは、塩麹がポイントなんです。
(みなふく)まずレシピ通りに作ってみたら味が染みなくて。味を染み込ませようと時間を置いてみたら、カツオが固くなってしまってパサパサになってしまうんです。あとは味の濃さを調整したり…。実はお出しした料理は、1日鰹を手作りの塩麹に漬けているんです。そうすると、味も染みて柔らかくなるというのを発見して、ようやく完成したんです。第1回目の皆福でお出ししたあの味付けが、自分の中での最高の出来になるように持っていきました。
(ゆうか)たしかにあの味付けは最高でした。今まで食べた鰹の中で一番美味しかったです。
ひたし豆は濃ゆい出汁に漬けて、茹でたその日のうちに。
(ゆうか)あとお豆のお料理もすごく出汁が効いていて美味しくて・・・!
(みなふく)ひたし豆はですね、実は最初はもっとシンプルに白だしにつけようと思ったんですけど、そうすると、なんとなく鰹の味が抜けてしまっている感じがして。
普通の鰹節じゃなくて、もっと硬い、、本節って言うんですかね、相当濃ゆい出汁に漬けていました。
(ゆうか)へぇ〜!でも出汁が香るくらいのほどよい濃さで、美味しかったです。
(みなふく)そうなんです、香らせたいっていう一心であの方法に辿り着きました。お豆は茹でたてが1番美味しいので当日の朝茹でて漬けたって感じですね。
(ゆうか)あのお豆は、何豆ですか?
(みなふく)青大豆です。青大豆を水で戻して茹でて、出汁に漬けています。福島では「あおばた豆」って言われたりもしています。本当は、南相馬の小高マルシェで、買おうと思っていたのですが、ちょうど手前で売り切れちゃったんです。なので先日の皆福の時は、秋田の青大豆を使いました。
白和えはキウイの酸味が引き立つようにアレンジして
(ゆうか)キウイの白和えも美味しかったです。白和えっていうのは何でできているのですか?
(みなふく)本当の和風の白和えにすると、木綿豆腐を水切りしたものをすりすりして、すりごま入れてすりすりして、、という風に作るんですね。でも以前行ったお料理教室の先生が出しているパンフレットだと、ヨーグルトを混ぜていたんです。それを参考にアレンジして、私はキウイの酸味が引き立つような感じに、水切りヨーグルトとマヨネーズを混ぜてみました。
(ゆうか)へぇ〜!キウイの白和えって聞いたことなかったのですが、一般的にあるのですか?
(みなふく)粒粒でお料理教室をした時に教えてくださった先生が、大熊にゆかりのある場所(cargo~籠~)で開催するなら、大熊町特産の、キウイやイチゴを使うといいよーってアドバイスをくださって。
(ゆうか)キウイと白和え、合いますね。
(みなふく)合いますよね。先生さすがですって思いました。
(ゆうか)じゅうねん和えも、エゴマすりすりして…?
(みなふく)そうですそうです。お料理教室の先生がお薦めしてくださったエゴマを小高マルシェで買ってきました。「焙煎えごま」というものを使っています。
実際に皆福を開催した感想を教えてください。
今回開催した第1回目の皆福が、本当に理想形でした。
(みなふく)何が理想形かというと、この間の関係人口サミットで指出さんがおっしゃっていたような、老若男女が混ざって、繋がりが生まれるような場所がここあるなって感じて。それが、カウンターを挟んだカウンター越しの関係と、カウンターの横に広がっていく関係と、その両方の広がりがとても魅力的で、奇跡の皆福になったと思っています。
なので「人がつながる場」と言う意味で、あれが理想形だった気がするんです。
※2023年5月18日に大熊町で行われた関係人口サミットです。(サミットの内容はこちら)
(ゆうか)奇跡の皆福!良いですね。人と人がつながる感じが1番印象的でしたか?
(みなふく)そうですね~。あと、繋がった方達で新たな景色がそこに生まれる、みたいな感じが素敵だなって思いました。発表会のときにも申し上げたのですが、3〜4ヶ月に一回くらいのペースで皆福を開催できたらいいなって、密かに思っています。レシピ本も作りたいですしね。
今後は、アカデミー関係者以外も集まるような「関係案内所」にしていきたい。
(ゆうか)今後の展開というと、定期開催して、、という感じですかね?
(みなふく)この間みたいに、ふくしま未来創造アカデミーの受講生の方も福島相双復興推進機構の方もいらしていただいたり、そこからお友達だったり、そういう繋がりでだんだん広がっていったら嬉しいなって思ったりしています。
(ゆうか)そうですね!アカデミーの関係者以外の方も来るような場所になったら嬉しいですね。
(みなふく)そうですよね。関係人口サミットで「関係案内所」があるといいねっていう話もあったと思います。その「関係案内所」の東京出張所みたいになったら嬉しいなって思いました。
(ゆうか)確かにそうですね。今後もどんどん広がっていきそうで、楽しみです。
(みなふく)本当ですね〜、みなさんが来てくださることで続けていけるので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
(ゆうか)次も絶対行きます!!本日はインタビューのお時間をいただきありがとうございました!
まとめ
相双地域が好きな人が集まる関係案内所に。今後のイベントにも注目です!
第1回の皆福に行ったあとにインタビューで準備期間の裏話や皆福の想いを伺い、改めて素敵なプロジェクトだなぁと感じました。第2回目の開催もとても楽しみです。
2回目の開催時には、ホームページでも告知していきたいと思っておりますので、第1回目のイベントにいらしていない方も、アカデミーの受講生以外の方も、お気軽に遊びにいらしていただけると嬉しいです!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
コメント